Python リストの作成・初期化方法

Pythonのリストとは、異なるデータタイプ（数値、文字列、オブジェクト等）の要素を格納することができる順序付けられたコレクション（シーケンス）です。

リストの初期化とは、リストの作成とその初期値を設定することです。

2. リストの初期化の方法

2-1. 空のリストの作成

空のリストは[]を使用して作成します。

1empty_list = []

2-2. 特定の値を持つリストの作成

特定の値を持つリストは、その値を角括弧の中にカンマで区切って記述します。

1value_list = [1, 2, 3, 4, 5]

2-3. 特定の要素数を持つリストの作成

特定の要素数を持つリストを作成するためには、* 演算子を使用します。この方法でリストの長さを指定し、全ての要素に同じ値を設定できます。

1# 0を要素とする長さ10のリスト
2same_value_list = [0] * 10

2-4. 他の変数の値を利用したリストの作成

他の変数の値を利用してリストを作成することも可能です。

1x = 3
2y = 4
3z = 5
4
5variable_list = [x, y, z]

3. 特殊なリストの初期化の方法

3-1. リスト内包表記を用いたリストの初期化

リスト内包表記は、コードを短く書くためのPythonの特性であり、リストを初期化する際にもよく使われます。

1# 0から9までの数値を持つリストの初期化
2list_comprehension = [i for i in range(10)]

3-2. リスト関数を用いたリストの初期化

list()関数を使用してもリストを初期化できます。この方法は、他のデータ型（例えばタプルや文字列）をリストに変換する際に使われます。

1# 文字列をリストに変換
2str_to_list = list("Hello, Python!")

3-3. 複数の値を持つリストの作成

複数の値を持つリストを作成するには、値をカンマで区切ります。

1multi_value_list = [1, 2, 3, 4, 5]

3-4. 数値を直接入力してリストの初期化

数値を直接入力してリストを作成することもできます。

1number_list = [123, 456, 789]

3-5. 文字列を直接入力してリストの初期化

文字列を直接入力してリストを作成することも可能です。

1str_list = ["Apple", "Banana", "Cherry"]

4. 注意点

4-1. 多次元リストの初期化

多次元リスト（リストのリスト）を初期化する際には注意が必要です。特に、多次元リストを同じ値で初期化する際には、各サブリストが同じオブジェクトを参照しないようにするため、リスト内包表記を使用するべきです。

以下のように初期化すると、サブリストが同じオブジェクトを参照してしまい、一部を変更すると他の部分も変更されてしまいます。

1# 間違った多次元リストの初期化
2wrong_multi_list = [[0]*3]*3
3wrong_multi_list[0][0] = 99
4print(wrong_multi_list)  # [[99, 0, 0], [99, 0, 0], [99, 0, 0]]

正しい初期化の方法は以下の通りです。

1# 正しい多次元リストの初期化
2correct_multi_list = [[0]*3 for _ in range(3)]
3correct_multi_list[0][0] = 99
4print(correct_multi_list)  # [[99, 0, 0], [0, 0, 0], [0, 0, 0]]